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ストックホルム、森の墓地散策②

本日は第二回目、森の墓地について少しお話を書きたいと思います。

前回の書き込みで「墓地見学ってどうかな?」、から始まりましたが
私の心配を大きく超えて物凄く素晴らしい場所でした。
どの様に素敵だったかというと

現地には礼拝場やその他の建築や装飾等色面白いものがありますが、
私がどの様なところに心ひかれたかと申しますと、
表面的には創り込んでいない様に見えている墓地公園ですが実は色々な操作が行われています。
例えば片道10分は歩く散策道には高低差があり植林により場の操作がされているようです。
子供が埋葬される場所には
寂しさを和らげるために樹色の明るい広葉樹の植林で構成されていたり、
その他の部分は悲しみを表す意味で濃色の針葉樹の植林にしてあるそうです。

 

普段   私達が外構エクステリア設計時に考えるアプローチとは
全く違った方法で計画されているのがわかりました。
これだけ広大な森の墓地なので、各部位の設計をバラバラに行うと
全体の統制が取れなくなります。
全体を掴みながら計画していかないとバラバラなものになります。
でもアスプルンドはこの森の墓地を何期かに分けて設計していると聞いております。
という事は
今の森の墓地は勿論完成型ですが、
最初の初期段階から最終型の形が頭に有ったのでは無いかと推測します。
長期間掛けて計画するものの芯がぶれない事はとても難しいことだと思います。
(個人邸の設計ですら、芯がブレている物件をよく目にします)

最後にこの森の墓地で写してきた写真を御覧いただきます。やはり美しいですね!

 

 

 

 

 

ストックホルム、森の墓地散策①

今日はスエーデンのストックホルム郊外にある
森の墓地についての感想等を書き込みたいと思います。
この森の墓地の設計者はエリック・グンナール・アスプルンドが
生涯をかけて手がけたものになります。
感想を書き込む前に少し前置きでお話しておきたいことがあります。

元々この北欧研修旅行の話があり、
実際に行きたいところをメンバーに確認作業中に、
この森の墓地の話が出ておりました。
私自身「墓地? 墓地を見学?」と言う思いでした。
日本で言うと、他人が他人の墓地を見に行く(見学する)という行為になります。
その様なことがあるのか?有ってよいのか?が頭の中をよぎりました。

そのような少し後ろ向きな気持ちで現地入りしたのをおぼえております。
やはり墓地を見学するなんてと言う気持ちに変化はありませんでした。
メンバー8人とガイドさんで歩いてその場所に向かうと、まず目に飛込んできた風景をご覧くだい。

 

お天気にも恵まれていましたが、「なんと美しいところだ」というのが第一印象です。

青い空と見事な植物の緑、
どこまでも続く広大な空間、一瞬で否定的な印象は吹っ飛び
「これが墓地?墓地公園?」という印象に変わりました。

一人の設計者が一生をかけて作り上げた場所だけのことがあると心底思わされました。
それ程魅力的な場所であるということです。
今回の書き込みではなるべく墓石やその他礼拝場等の神聖な場所の写真掲載は避けています。
次回もこの森の墓地について書き込みたいと思います。

美しい風景の写真を紹介してまいりますので、宜しくお願いします。

 

 

 

 

 

 

コペンハーゲン、ドラオア散策

今日はコペンハーゲンのドラオアと言う古い港町を散策してきた時のレポートを書きます。
ドラオアは古い町並みが今も残っている とても美しい町です。

今回の研修旅は女性5人と男性3人の旅です。
女性5人にとっては非常に魅力的に見えたに違いありません。
(勿論男性3人も喜んでみて周りました)
おとぎ話に出てきそうな風景ですね。
このテイストが好きな方にはたまらないと思います。

 

本当に味がありますね。
つくった風景ではない本物は 誰が見ても美しいです。
日本で普段私達が外構やエクステリアデザインで、何々風テイストとかいうもので無く
まさしく本物です。
同行した皆さんから、塗壁が可愛いとか、瓦が素敵とか色々な声が聞こえてきます。

sotoDesignが感じたのは、住人達は別にお家を飾ったりしているわけでは無い様に見えました。
むしろそのような事より、物凄く自然にそしてゆっくりと時間が流れているように見えました。
大勢の人達とすれ違う様なざわざわしたこともなく、本当に小さな路地がどこまでも続く町なので一度町の中に入ると方向がどちらを向いているか分からなくなる程です。

その事もあり本当に時間が止まっている様で、不思議な感じがしました。

sotoDesignの作品ではあまり扱わないテイストの町並みですが、
本物を見て、感じて感動ものでした。
程なくして、この町並みを抜け出し港についた時に
やっと現実に戻ったという感じになりました。
不思議な感じの本当に美しい北欧の小さな港町のお話でした。

 

北欧での駐輪スペース

今日は北欧で見かけた自転車置場のしつらえやデザインについて少しお話します。
先日ご紹介した 停める場所がへこんだスタイルは あの駅前と
デンマークの王立図書館前で見たのですが
他にも ユニークなデザインものがたくさんありました。

余談ですが 勿論ヨーロッパ圏なので右側通行になります。
歩道と車道と自転車道がきっちりと区別されていて各ゾーンの住み分けが
非常にきちんとできています。例えば日本では基本歩道を自転車で走ってはいけませんよね。
でも普段から歩道を爆走している自転車をよく目にしますね?
北欧の町で自転車道を私達が歩こうものならば
猛スピードで突っ込んできてベルを鳴らされると言う具合です。
解釈すると「自転車道に入ってきているあなたが悪いのですよ」という具合です。
いずれにせよ物凄く割り切った国民性だと思いました。
日本でこの考えで歩道内で自転車で人にぶつかると 当然のように自転車が悪い!と大事故です。

その割り切った国民性の人達が考えた自転車止めをご覧ください。

 

物凄く面白いですね。
自動車型の自転車止めなんて日本で目にすることは無かったです。
発想自体が非常に面白いと思います。
「車はここを通るよ、自転車はここに止めてね」と言う解釈なのでしょうね。
デザイン云々より、自転車止め自体にストーリー性を感じますね、さすが北欧デザイン!

何時もエクステリアデザインをしているsotoDesignとしては目からウロコとでもいいましょうか
エクステリア、外構の世界でにおいてもこの様な
ユニークなデザインを作っていかなければと心底思わせられる瞬間でした。

 

 

 

 

コペンハーゲン、バウスベア教会

コペンハーゲンのバウスベア教会に行ってまいりました。

この教会の設計者はオーストラリアのオペラハウス設計者のヨーン・ウッソンが
1976年に設計した教会です。
外観は余り奇抜な印象では無く、むしろシンプルで清楚な佇まいです。

街の外れの余り建物等が密集していない開けたところに
静かに建っているといるロケーションです。
白の建築と青い空、植栽グリーンが何とも言えない雰囲気を出しています。

教会の中へ入っての印象は、
さすが日照時間の少ない北欧ならではのほぼ全面ガラス張りの廊下が出迎えてくれます。
これはデザインと言うよりは機能的にガラス張りになったのだろうと思います。

私達が訪れた時期は夏季でほぼ日照していますが、
冬季は逆にほぼ日照が得られくなりますので
このほぼ全面ガラス貼りの廊下は北方のお国柄ならではのデザインだなと思いました。

sotoDesign個人としては非常に好感度は高かったですが
恐らく日本でこのガラス張りを採用すると、
夏季は暑過ぎてつかいものにならないでしょうね。

他デザイン的なところは
白を基調にコンクリートとの組合せがとても素敵な空間を感じさせてくれました。
壁に掛けてある青の画や手摺部に使用している青の手摺がとても印象的です。

見学当日は残念ながら、礼拝堂は使用中の為見学できませんでした。
その代わりスタッフさん達が使用するミーティングルーム的なところを見せて頂きました。
ここも素敵な空間でしたのでご覧下さい。

全体を見学させてもらって、
この建築が40年以上も前にデザインされていたのかと思うと
現在、外構とエクステリアをデザインしている者としては
より一層の努力と創造の心がけをせずにはおられませんでした。

 

 

なるほど的な収め(ディテール)にビックリ

今日も北欧で発見してきたことについて少し書き込みます。

この写真はコペンハーゲンでの駅前風景写真になります。

何気ない写真のように見えますが、何処が変わったとこかわかりますか?

自転車を停めてある駐輪場の部分をよくご覧ください。
人の歩く場所と自転車の置く場所のレベル(高さ)がすり鉢状になっていて違いますよね。
よく考えて下さい、これってすごくないですか?
日本では普通、駐輪場って人の歩くレベルと同じにして
手摺や外柵で仕切りを作ると言うふうな分け方をすると思います。
かくいうsotoDesignも外構、エクステリアデザインを行う時は普通にそうします。

逆に この北欧の収め方は 物や要素を足すデザインではなく要素を削いでいくデザインなんです。それでいて機能的には優れている、正に機能美だなと思います。

写真をご覧頂いて、自転車が散乱されていることもなく
使いずらそうでも無く
こういうことが本当のデザインかなと思わせられました。
私達もこのようなところを見習いたいですね。
ここの担当デザイナーさんからすれば 透明な材料で創られたエレベーター部分や
そこに隣接されたルーフのデザインを見てほしかったと思いますが、
私の眼にはその部分より すり鉢状になった駐輪場の方がずっと魅力を感じました。
「流石にデザイン大国」と心底思わされました。

もう一つ要素を削ってデザインされている物を同じ駅前広場で見つけましたので紹介致します。

御覧頂いているのは同広場の床に収められていたグランドライトです。
外枠が有るわけでもなく素晴らしくシンプルですね。思わず写真を撮ってしまいました。

これらの駐輪場や照明を見ていると担当デザイナーさんの思いが伝わって来ます。
sotoDesignの嗜好にばっちり合っています。仲良くなれそう(笑)。
でもこの照明どの様にメンテナンスするのでしょうね?(少し気になりました)
LEDなので、寿命がくれば全て交換するのかな?
いずれにせよ、海外デザイナーさんには驚かされっぱなしです。

これらを見て感じて、sotoDesignも同じデザイナーのはしくれとして
恥ずかしくないような外構エクステリアデザインに取り組んでまいりたいと思いました。

 

 

 

北欧建築 オードロップゴー

今日は北欧で見てまいりました建築について少しお話します。

まずは写真をご覧ください。

 

デンマークにあるオードルップゴー美術館、
そうです東京オリンピックの国立競技場の一回目のコンペで採用が決定されていた
建築家のザハ、ハディドの建築になります。(2005年に増築されました)

建物はsotoDesign好みのコンクリート打ちっ放しで、しかも黒色!
非常に魅力的で力強い建築に心奪われました。
青い空と芝の緑に黒の建築とても綺麗ですね。
それで、何時もながらやはりですが、黒色のコンクリートに目が行きます。
館内を見て廻った際も、展示物よりこの黒いコンクリートが気になってどうにもなりませんでした。
着色にて色づいているのでは無く、どうやらコンクリートを練る際に混ぜてある様に見えます。
表面着色ではないところが重厚感を生み出している様に思えました。

上部の写真は建築内の一部ですが、サマになっていますよね。
自分の物件にも使用してみたいですが中々難しいでしょうね。
日本のコンクリートプラントでは基本的に色対応はしてくれないと思いますので。

又、思いのほか建築外部が今も尚綺麗に保たれている事も特筆しておきます。
(少しですが外壁面は灰色に変化していましたが)

また この写真は入り口付近の床仕上げのデイテール写真ですが

床面の角をアール処理してありますよね。
この方法はsotoDesignもデザイン手法でよく使用します。
カチッとしたデザインの中に柔らかな感じがだせるのでお気に入りのディテールです。
(実際この秋に着工予定の物件でもこのディテールを使用しております)

現地で色々なところへ行って沢山の物を見てきましたが、
もう少し「綺麗でしたとか感動しました」的な書き込みをすれば良いのでしょうが、
撮ってきた写真を見回してみると細かいディテール部分の写真が多く
自分でももっと上手い写真が取れなかったのかなと少し反省するところもありますが
少し 旅行記としては読みづらいところはお許し下さい。

ですが、そのおかげで自分の外構、エクステリアデザインに良い影響がで始めている事は
少しずつですが感じており嬉しく思っております。

これらの感動や思いを込めた物件が9月から目白押しで着工してまいります。
物件が進んで来た頃に別途書き込みしますので宜しくお願いします。

 

 

 

 

 

インターンシップ中間視察と受け入れ側の心境

本日は現在sotoDesignで受け入れ中のインターンシップ生の視察で
担当大学の講師 京都GENETOの山中氏が来られました。

といいましても、
13年前に自邸を建築した時に家具全般を作製してもらってからの
長い付き合いになり色々とお付き合いしていますので、
大学の先生と話している気がしませんでした。
(こんな事書いてもいいのかな?)

ところで本題のインターンシップ生の事ですが、
最近の若い子達と仕事を共にすることも余り無かったわけで、
正直どのように対応すれば良いのかこちらが戸惑う様な感じでスタートとなりました。

正直な感想は、なんでも一生懸命にやる子だなと言う感想です。
思いのほか好印象を受けております。
基本的に私の仕事をそのまま見てもらい、途中にどの様なプロセスを踏み
このデザインになっていったか等の話をしながら
仕事を進めるというような形式を取っております。

その途中にする話ですが、これがまた私自身にも良い効果がありまして
自分の考えた外構、エクステリアデザインの考えを声に出して他人に説明してみると、
「ここは違うなとか、この様に変更しよう」思いがどんどんと出てきたり
判断が非常に早くなった様に思います。

この度インターンシップ生を受け入れてみて、
他人に見られるているという緊張感みたいな物は絶えず必要だと感じました。
勿論、そこにはインターン生が
とにかく真面目に真剣に見聞きしてくれるという姿勢が有るからこそだと感じております。
私が教えているというよりも、こちらが立ち止まって考えさせてもらっていると言う感じです。

インナターン生の受け入れも期間の半ばを過ぎて後半に差し掛かりますが、
どの様な事でも良いので、何かを感じ取って
少しでも自分の物にしてもらえれば、私自身も非常に嬉しく思います。

 

 

伝統を踏まえ新しい発想を

前回 母体である竹本造園で造園の技術や流儀を
自然に学んできた過程をお話しました。

伝統的な造園の作法や哲学を学んだことは
時代や社会の変化を積極的に解釈し、新しいスタイルの提案を試みるために
必要な学びでした。
新しいスタイルを求める中で気づくのは
造園の世界が時間をかけ様々な試みを通じて具体的な形状へ落とし込んだだけあって
各々の作法がすばらしく学ぶべき点が多いことです。
例えば 石を配置する時 握りこぶし一つの間隔を単位とすること
他にも
植栽する時に奥行きを出すために不等辺三角形の法則を守ることなどは
エクステリアにも他のデザインにも使える理にかなった作法です。
自分にとってそれらは すでに体に染み付いた造園の作法・流儀であり
sotoDesignではそれらを継承すべき哲学として守りながら
新しいスタイルを提案していきたいと思います。

デザイン外構

ところで
伝統家屋における造園には 設計図がほとんど存在しないのを
ご存知でしょうか?
まず植物のあり方を決定し 他のものの配置や道筋を考えていきます。
何度も言うように 造園の歴史は長いので その文化的蓄積は素晴らしくて
美しく見せるための幾つかの完成された形式を継承してきています。
かつては そのような形式が紹介された書籍などもたくさん読んだものです。
それは造園の作法や礼儀を知る素晴らしい機会であり
また自分の目指すべき方向や自分がいるべき位置を知るための
良い情報となりました。
先日の北欧研修でも感じたのですが 北欧デザインのシンプルなスタイルは
日本の和風にどこか通じた美的センスがあります。
sotoDesignでは 学んだ造園の源流を自分流に解釈して
新しいスタイルへと昇華し
外構とエクステリアのご提案に活かしていきたいと思います。

造園の家業と父のこと

前回に引き続き sotoDesignのデザインの種について
お話していきます。
今日は 大きな影響を受けた造園という生業のこと

sotoDesignの母体である竹本造園では 父である会長から
学生時代より造園の手ほどきを受けてきました。
暑い日も寒い日も 昔ながらの親方と弟子の関係です。
複雑で感性と知識の必要な造園という世界
そこではいつも
「迷いが生じれば山を見ろ 山を思い出せ」と言われて育ってきました。
まさに自然の形状に回帰する教育を繰り返し受けてきました。
もしかしたら その反発で工業的な形へのあこがれを抱くようになったのかもしれません。
ただその反発心は 父への尊敬と表裏の関係であり
その反発心こそがsotoDesignの向上欲を刺激してくれたのだと思います。

山の景色

父からの教えは 現在になってところどころで思い出す機会があります。
そのころの父の年齢に近づいて
ようやくその知恵に触れることができるようになってきたのでしょうか。
父の伝統的なスタイルへの反発心は重要な刺激ではありますが
一方でその職人気質な姿勢や流儀はsotoDesignの尊敬する点であり
まぎれもなく自分の中にも同じものが流れていると感じることがあります。

父の姿や 造園の哲学をベースに考えたある方向性が
現在のsotoDesignの骨子となっているのですが
それはまた次回にお話します。